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2026.04.28

「シンニチ工業55周年記念アートコンペティション」受賞作品の常設展示が完了 — オフィス改修と廃材活用による空間創造

「シンニチ工業55周年記念アートコンペティション」受賞作品の常設展示が完了 — オフィス改修と廃材活用による空間創造

シンニチ工業株式会社の創立55周年を記念して開催されたアートコンペティションにおいて、最優秀賞に選出された作品「四次元超立方体ー時間と工業の交差点」が、同社施設内に正式に展示されました。


企業理念と金属の色彩が交わるS80号の大作

本作は、S80号という圧倒的なスケールのキャンバスに、金属の剥き出しの色彩とシンニチ工業が大切にされている企業理念を織り交ぜて描き上げた力作です。工業の力強さと、未来へ紡がれる時間がアートとして昇華され、唯一無二の存在感を放っています。

作品のためのオフィス改修と永久展示

この作品を迎え入れるにあたり、シンニチ工業様ではオフィスの改修工事が実施されました。作品が最も美しく映える専用の展示スペースが設けられ、今後は同社の象徴としてこの場所に恒久的に展示されます。


うずのうた - Yumi Terasaki

シンニチ工業55周年記念アートコンペティションにて、優秀賞「AYD賞」を受賞した寺前有美氏による新規制作作品が、同社オフィスの食堂スペースに展示されました。

廃材からアートへ。パイプが織りなす柔らかな変容

本作は、シンニチ工業の製造過程で生まれた「パイプの廃材」を素材として活用しています。本来は役割を終えたはずの硬質な金属が、アーティストの手によって、これまでのイメージを覆すような柔らかで有機的な形へと変化を遂げました。

コンペティション開催概要についてはこちら

https://www.nanimono-art.jp/work/shinnichi-55th-art-competition


作品紹介

【タイトル】

四次元超立方体ー時間と工業の交差点

【作家】

Peng you(ホウユウ)

多摩美術大学絵画学部 油絵専攻

【サイズ】

S80号(1455×1455mm)

【使用画材】

ミクストメディア 鉱物色素 酸化処理

【説明】

本作品は、四次元超立方体(Tesseract)を核とした構造を通じて、シンニチ工業株式会社が掲げる「挑戦と革新」の精神を象徴的に表現しています。内部に隠された管状の通路は、同社が高品質な鋼管を製造することで社会と産業をつなぐ役割を示し、過去と未来を結ぶ架け橋として機能しています。鉱物色を基調とした色彩と、錆や酸化の表現は、金属が時間とともに変化しながらも価値を支え続ける姿を可視化し、工業の歴史と素材の本質を象徴しています。背景の抽象的な層は「時間」と「自然」の流れを示し、産業と世界が共に発展する環境を表現しています。

空白の超四方体構造は、歴史と現実が交差する突破口として、企業が経験を積みながらも革新を続ける姿勢を象徴し、企業理念「挑戦・協奏・追求・貢献・誠実」と深く響き合っています。管道のモチーフは流通と奉仕を象徴し、産業チェーンを支える企業の貢献を視覚的に示しています。


作品紹介

【タイトル】

うずのうた

【作家】

Yumi Terasaki(寺前有美)

東京藝術大学 美術学部工芸科彫金専攻 既卒

【サイズ】

800mm×1200mm

【使用画材】

銅 鉄 真鍮

【説明】

うずは、かたちであると同時に、流れであり、気配である。

内と外を往還しながら、時間や関係性を編み込むように広がっていく。

本作は、うずまきや螺旋の形態を基盤とした立体構成である。

銅、鉄、真鍮といった異なる質感の金属を組み合わせ、渦の広がりの中に"つながり"や"連鎖"のイメージを内包させた。

異なる履歴をもつ金属には、役割を終えたパイプの断片も含まれる。それらは分断されながらも再び結び直され、新たなリズムとして立ち上がる。

硬質な素材でありながら、やわらかく見えるよう構成し、金属の中に"ぬくもり"を視覚的に立ち上げることを試みた。

しなやかに、見えない力が響き合い、静かに循環し続ける。

——それは、終わりのない"うた"のように。